こんにちは、頭痛解消ラボのみつです。
以前、コーヒーが片頭痛に効くというお話をしました。
頭痛に対する認識が、専門医の間でも意見が色々と分かれているので、コーヒーは頭痛に効果が無いという話も出ています。
もちろん個人差もあるので、一様に効果があると言い切れないところもあります。
このような病状に対して効果があるかどうか検証する場合、プラセボ効果(昔はプラシーボ効果と言っていました)との比較で、プラセボよりも効果があったかどうかで判断するという方法が取られています。
プラセボ効果とは、
全く効果の無いもの(偽薬)を効果があると思い込ませて服用させた場合、心理的、精神的なもので現れる効果のことです。
気持ちだけで得られる以上の効果が得られた場合、それは成分によって現れた効果と判断することができます。
例えば、プラセボ効果で10人中3人に片頭痛の改善が得られたとして、
コーヒーで10人中5人に片頭痛の改善が得られた場合、コーヒーの成分に片頭痛を改善する一定の効果があったと判定することができます。
片頭痛はカフェインで軽減できるのか?
実際にプラセボと比較して検証した事例があるのですが、その結果によると、カフェイン(カフェイン含有飲料)単体ではプラセボとの違いは見られなかったとされています。
しかし、アセトアミノフェン、アスピリン、カフェインの配合(いわゆるAAC処方)では、プラセボと比較して効果が認められたそうです。
カフェインを2週間以上継続して、200mg以上摂取していた場合、カフェイン摂取を中断した時に、片頭痛のような痛みが現れることがあります。
これは、カフェイン離脱性頭痛と呼ばれ、片頭痛と区別されています。
カフェイン離脱性頭痛の場合、カフェインを100mg程度摂取することで改善されます。
この頭痛は、拍動性で片頭痛の痛み方と似ているため、カフェイン摂取で片頭痛が改善されたと誤解する場合もあるかもしれませんね。
これらの検証結果からは、カフェイン単体では効果が見られないが、鎮痛薬との併用で効果が期待できると考えても良さそうです。
参考サイト
カフェイン(単独,併用)は片頭痛治療に有効か
カフェインがもたらす作用とは?
では、なぜカフェインを摂りすぎると、離脱性頭痛が発生してしまうのでしょうか?
カフェインには、覚醒作用(目が覚めて、頭がスッキリする)、解熱鎮痛作用(熱や痛みを和らげる)、強心作用(心臓の働きが活発になる)、利尿作用(体内の水分を排出しやすくする)などがあります。
朝1杯のコーヒーで目が覚めるのは、この覚醒作用や強心作用によるところが大きいですね。
片頭痛に関しては、覚醒作用、解熱鎮痛作用が効果を発揮すると思われますが、コーヒー単体では効果は薄いようです。
もう一つカフェインの作用として、血管を収縮させるものがあります。
カフェインを継続的に摂取している状態で、摂取を中断した場合、血管収縮作用から解放されます。
それに伴って、血管が拡張し、片頭痛と同じような症状が発生すると考えられます。
実際、私もコーラやコーヒーを毎日飲んでいて、ミネラルウォーターに変えてカフェインを控えるようにした途端、1週間ほど頭痛が続いてしまいました。
その時の頭痛薬使用状況をまとめています。
カフェインはどうやって、どのくらい摂ればいいの?
カフェインは単体で摂取しても頭痛にはあまり効果が得られないことが分かりました。
カフェインだけでは得られない効果も他の食品と一緒に摂ることで効果を上げることが出来るかもしれません。
例えば、頭痛に良いとされるマグネシウムを豊富に含んでいるナッツ類と一緒にコーヒーを飲むとか。
海藻類もマグネシウムを豊富に含んでいますが、コーヒーとは合わなそうですね。
通常、一般的な成人男性の場合、1日におけるカフェインの摂取量は、およそコーヒー2〜3杯程度と言われています。
それ以上は、過剰摂取となってしまう可能性があるので、カフェイン離脱性頭痛になる危険もあります。
カフェインの摂り過ぎには充分注意しましょう。
まとめ:片頭痛にはコーヒーとナッツを併せてみましょう
一番最初に申し上げましたが、一様に全ての人に効果があるわけではありません。
逆に、コーヒーやナッツが頭痛の原因となってしまう方も中にはいるかもしれません。
頭痛薬に無水カフェインを含むものが効く方には、コーヒーやナッツが効果あるかもしれません。
片頭痛の症状や原因は、人それぞれです。
自分に合った対処方法を見つけるヒントになれば、嬉しく思います。
色々試しても効果が無いと思ったら、頭痛外来で診てもらうのが一番のおすすめです。