こんにちは、みつです。
私は、頭痛の専門家でも医師でも薬剤師でもなく、ただの頭痛持ちなので、難しいことはよく分かりません。
ただ頭痛を解消したいという思いだけで、色々と調べたり、勉強したり、検証したりしています。
その成果が、少しでも同じ悩みを抱えた人のお役に立てば嬉しいです。
今回は、科学雑誌「ネイチャー ジェネティクス」にて遺伝学的研究によって2016年に発表されていた内容を掻い摘んで分かりやすく、簡単にまとめてみました。
そもそもの議論
頭痛、片頭痛は、神経性の疾患であることはすでに知られていました。
しかし、その具体的な仕組みについては解明されていません。
・血管機能障害による疾患(血管そのものによる疾患)
・二次性の血管変化を伴う疾患(血管に影響を及ぼす別の疾患)
で議論が分かれていました。
そこで、これまでのゲノムワイド関連解析(GWAS)に加え、新しい感受性座位(遺伝子の位置)を特定するための遺伝学的研究が行われました。
遺伝学的研究の結果
コンピューター解析の結果、38のゲノム座位(遺伝子の位置)が発見され、そのうち28の座位はこれまで報告の無かった新しいものでした。
これらの座位には、血管組織や平滑筋組織に発現する遺伝子がたくさん見つかったため、これまで提唱されてきた片頭痛の原因は、血管によるものという説と一致したということです。
以下、引用です
偏頭痛は世界のおよそ7人に1人が罹患する衰弱性神経疾患であるが、その分子機構はほとんど解明されていない。偏頭痛が血管機能障害による疾患であるのか、それとも二次性の血管変化を伴うニューロンの機能障害の結果であるのかについては議論が分かれるところである。これまでのところ、ゲノムワイド関連解析(GWAS)から偏頭痛に関連する13の独立した座位が同定されている。今回、新しい感受性座位を同定するために、偏頭痛についての遺伝学的研究を59,674人の症例と316,078人の対照において行った。なおこれらの症例および対照は、22のGWAS研究由来のものである。その結果、片頭痛リスクと有意に関連する44の独立した一塩基多型(SNP)を明らかにした(P < 5×10−8)。これらのSNPは38の異なるゲノム座位に位置決定され、そのうちの28座位はこれまでに報告されておらず、また1座位は我々の知る限り初めてX染色体に同定された座位である。その後に行ったコンピューター解析により、これらのゲノム座位には血管組織や平滑筋組織に発現する遺伝子が豊富に見られた。これは片頭痛の主要な説と一致し、血管が病因であることを浮き彫りにしている。
偏頭痛:375,000人のメタ解析から38の偏頭痛感受性座位が明らかになる
まとめ:片頭痛の原因は血管機能の障害によるもの
ゲノムのコンピュータ解析によって、新たに見つかった遺伝子は、血管組織に発現するものでした。
すなわち、片頭痛の原因は血管にあると言う、これまでの説を裏付ける形となりました。
これによって、片頭痛の対処方法が「血管の拡張を抑える」という手法でも間違いないと言うことが分かりました。
今後も、私が実践してみたものを色々とご紹介していきたいと思います。