以前、頭痛外来を受診して、自分の頭痛の種類が「片頭痛」であることが分かりました。
そこで片頭痛について、色々とネットで調べていると、「片頭痛」と「偏頭痛」の2つの表現が出てきました。
どちらも「へんずつう」に変わりはないみたいなのですが、気になったので調べてみることにしました。
「片頭痛」が正式な表現です!
明確な定義はされていませんが、「日本頭痛学会」や「日本神経学会」などのガイドラインでは、「片頭痛」で表記が統一されています。
したがって、学術的な論文など、正式な場所においては「片頭痛」が正式なものとして受け止められています。
一方、「偏頭痛」は中国で使われている表現方法で、「偏」という漢字には「片側、片方、半分」という意味があります。
「片」という漢字には「2つのうちの一方」という意味があり、中国では使い分けられているため、片方に偏った頭痛である「へんずつう」には「偏」という字が当てられているということです。
これからは、「片頭痛」で統一していきましょう!!
なぜネット上では「片頭痛」「偏頭痛」両方あるのか?
ネットで片頭痛について検索していると、「片頭痛」「偏頭痛」両方の表現が出てきます。
意味としては、どちらも「頭の片側に痛みが生じる頭痛」ということに由来しているので、間違いなさそうですが、両方混在している主な原因は、パソコンやワープロの漢字変換の候補に両方とも出てくることがひとつの要因になっているようです。
また、多くの国語辞典でも「片頭痛/偏頭痛」と併記されているため、どちらでも良いという認識が広まっているのかもしれません。
あらためて「片頭痛」について説明します
片頭痛は、日本人の約10%の人が抱えている頭痛です。
頭痛は国民病とも言われるほど、多くの人が悩まされています。
片頭痛は、女性に多いと言われていますが、ホルモンバランスが崩れやすい時期に起こることが多いからかもしれません。
症状としては、頭の片側半分に痛みが現れたり、まれに両方に痛みが出ることもあります。
ズキンズキンと脈打つような「拍動性」のある痛みを伴います。
一部の人には、片頭痛が起こる前に「閃輝暗点(せんきあんてん)」という、キラキラした光やギザギザの光のような視覚的前兆が見られることがあります。
片頭痛になると、約4〜72時間程度痛みが続き、発作中は光や音、匂いなどの刺激に過敏になり、場合によっては吐き気や嘔吐を伴うこともあります。
痛みが強い場合は、日常的な動作によって痛みが増強されることもあり、学校や仕事に支障が出るため、寝込んでしまうこともあります。
あらためて片頭痛の対処方法をご紹介します
比較的早い段階、軽微な痛みの場合は、市販の頭痛薬・鎮痛薬で治ってきます。
発作が重たくなってしまうと、市販の頭痛薬・鎮痛薬では痛みが治らなくなってしまいます。
頻繁に頭痛薬をを使用すると、頭痛が悪化したり、慢性化したりする(薬物乱用頭痛)ので、日頃からの予防が大切になってきます。
頭痛外来では、「トリプタン製剤」などが処方され、比較的重い発作が現れても効果が期待できます。
片頭痛で悩まれている方は一度、頭痛外来を受診されてみてはいかがでしょうか?